鹿児島県日置市東市来町の、
美山(みやま)で開催されている、
美山窯元祭りで窯元巡りしています。
つぎにお邪魔した窯元は、
沈壽官窯(ちんじゅかんがま)です。
薩摩焼を代表する有名な窯元です。
沈壽官窯の墓所
沈壽官窯がある美山は、
鹿児島県日置市東市来町です。
鹿児島から車で20分程の場所です。
美山地区は緑に囲まれた場所に、
薩摩焼の窯元が10以上集まった、
薩摩焼の里と呼ばれるところです。
美山地区のメインストリートの、
県道24号線の美山唯一の信号がある、
広い角地が沈壽官窯の敷地です。
沈壽官窯の入口には武家門
今日は美山窯元祭りの日です。
沈壽官窯の前にも多くの、
見学者が歩いています。
沈壽官窯の入口には、
なんと武家門があります。
とてもいい雰囲気ですね。
藩政時代の美山は薩摩街道で、
沈壽官窯がある場所には、
藩主が泊まる仮屋がありました。
その仮屋(昔の役所)にあった、
仮屋門を移設してしたそうです。
沈壽官窯は大きな窯元です。
沈壽官窯の敷地には、
様々な建物や庭や登り窯が、
あちこちに点在しています。
敷地を散策しても、
色んな発見があり楽しいですよ。
入口から順番に紹介しますね。
沈家伝世品収蔵庫
入ってすぐにあるのが、
沈家伝世品収蔵庫です。
初代から15代に渡る、
沈家の家宝の薩摩焼と、
沈家の歴史が分かる施設です。
入場料は高校生以上が、
500円となっています。
収蔵庫だけが唯一有料なのです。
沈家の歴史がわかる庭
沈家を含め美山の陶工達は、
朝鮮から渡ってきた陶工です。
四百余年前に豊臣秀吉が命じた、
朝鮮出兵で藩主の島津義弘が、
戦の帰りに連行した陶工達です。
薩摩藩は陶工達に焼物を作らせ、
美山を薩摩焼の生産地に育てます。
その子孫が沈家や他の窯元なのです。
沈壽官窯の庭には、
先祖を供養する洞がありますが、
ハングル文字が刻まれています。
沈壽官窯のギャラリーです。
次にあるのがギャラリーです。
15代の沈壽官の作品が展示されます。
やはり有名な薩摩焼の窯元です。
多くの焼物ファンが来店しています。
皆さん、じっくりと品定めです。
特に白薩摩は豪華絢爛ですね。
ひび割れの貫入(かんにゅう)が
独特の優美さを漂わせます。
白薩摩は白もんといって、
藩政時代はお殿様専用でした。
そのためか値段もビックリするのも。
沈壽官窯の登り窯があります。
ギャラリーの先には、
沈壽官窯の命ともいうべきもの、
とても珍しい登り窯です。
登り窯は昔から伝わる、
伝統の薩摩焼を焼く窯です。
ただし火の管理が難しいのです。
今は登り窯を使う窯元が少なく、
非常に貴重なものになっています。
陶芸ファンにはたまらないものです。
神棚を置き陶器の守護神に、
窯焼きの成功を祈ります。
登り窯の火入れは一大事業なのです。
工房は木漏れ日の中
次に行ったのは焼物の工房です。
工房は緑に囲まれた場所にあります。
今日は工房はお休みというか、
美山窯元祭りのイベントに参加して、
ロクロヤ絵付けの指導に行ってます。
普段は大きなガラス越しに、
職人さん達の作業も見ることができます。
ロクロの上で土の塊が、
器の形に整形されていくのは、
みごたえがありますよ。
沈壽官窯の裏口にでました。
工房から先の道は、
静かな木漏れ日が続く小径です。
気持ちよく歩いていけますよ。
しばらく歩くと、
大きな駐車場に出ます。
ここは裏口になりますね。
裏口といっても、
ここから沈壽官窯の敷地を、
巡る方も多いのですよ。
沈壽官窯の看板の横には、
陶器で作った韓国の帽子があり、
朝鮮陶工の誇りを表しているようでした。
沈壽官窯は散策にぴったり。
以上沈壽官窯の敷地を巡りました。
敷地は広くて散策にはぴったりでした。
薩摩焼を代表する、
優美な白薩摩も堪能できました。
やはり美山に来たら沈壽官窯の、
見学は外せませんよ。
沈壽官窯(ちんじゅかんがま)
鹿児島県日置市東市来町美山1715
電話 099-274-2358
開館 午前9:00~午後5時
定休日 第一・第3月曜日
入館料 大人(高校生以上)500円
(沈壽官窯家伝世品収蔵庫のみ)
駐車場 有り(20台)
鹿児島市街地から車で20分
(南九州自動車道美山インター下車3分)
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