鹿児島県南九州市川辺町の、
高田地区は高田石と呼ばれる石を、
採掘された高田石切場跡があります。
高田石切場跡の近くに、
道路脇の崖の石面に彫られた、
磨崖仏(まがいぶつ)があります。
高田磨崖仏と呼ばれる石仏は、
南九州市の指定史跡です。
道路脇にあるので簡単に見られますよ。
高田磨崖仏の場所
高田磨崖仏があるのは、
南九州市川辺町の高田地区の、
道路脇にある崖の壁面です。
高田小学校前の道を南に進むと、
すぐに左側に長里川が流れ、
右側に山壁が続く道に出ます。
すると緑の山壁の一角に、
石壁がむき出しになった崖に、
彫られた仏像が見えてきます。
高田磨崖仏の流水
高田磨崖仏に近づくと、
目印となるものがあります。
それは滝のように流れる湧き水です。
流れ落ちる湧き水は、
目立ちますので高田磨崖仏を、
知らせる看板の役目のようです。
高田磨崖仏から少し行くと、
高田の命水の水汲み場があります。
湧き水はそこで頂きましょう。
高田磨崖仏の解説板
湧き水の隣りには、
高田磨崖仏の解説板があります。
南九州市の指定史跡のようですね。
高田磨崖仏は
江戸時代の1687年から1711年の、
25年間に渡って彫られました。
地元のお寺・西山観音寺の、
住職であった是珊(ぜさん)が、
石工に彫らせたと云われます。
高田磨崖仏の石工
高田磨崖仏を彫ったのは、
貞享(じょうきょう)4年(1687年)に、
鹿児島の石工・久保田太右衛門です。
また正徳元年(1711年)にも、
頴娃(えい)の脇七兵衛が彫っています。
高田磨崖仏を彫った、
鹿児島各地の石工の名前が、
残っているのですね。
高田磨崖仏の仏様達
高田磨崖仏に、
彫られているのは次の仏様達です。
観音様、薬師様、阿弥陀様、
毘沙門天、大黒様が刻まれます。
様々な仏様達がいますね。
また頴娃の脇七兵衛は、
天照大神(アマテラスオオミカミ)
を彫っています。
仏様ではなくて神様が、
刻まれているのは珍しいのです。
謎の多い磨崖仏ですね。
廃仏毀釈の難を逃れる
高田磨崖仏は、
良好な保存状態で残っています。
鹿児島では、
明治の廃仏毀釈が激しく、
各地のお寺や仏像が破壊されました。
しかし高田磨崖仏は、
崖を隠す草木のために、
廃仏毀釈の難を避けられたそうです。
高田磨崖仏に行ってきました。
今日は高田磨崖仏の、
仏像を見てきました。
素朴な仏像に癒されました。
そばには、
高田命水の水汲み場と、
高田石切場跡もありますよ。
高田磨崖仏(南九州市指定史跡)
鹿児島県南九州市川辺高田
駐車場 高田命水の水汲み場の、
駐車場が徒歩5分程です。
鹿児島市内の観光情報はこちら