今日は、いちき串木野市の、
羽島漁港に来ています。
羽島はJR串木野駅から、
車で15分程の小さな漁港です。
ここ羽島の港は、
市街地から離れた漁港ですが、
鹿児島の歴史上、重要な場所です。
鹿児島県いちき串木野市羽島にある羽島崎神社の白い鳥居の先にはゴンザ神社があった。
重要な事とは、
この羽島の港から英国に向けて、
薩摩藩の留学生一行が旅立ったのです。
当時は、
海外渡航は禁止だったので、
薩摩藩は禁制を破って送ったのです。
出港の場所に選ばれたのは、
当時は人里離れた漁村の羽島でした。
白い鳥居が見えてきました。
薩摩英国留学生記念館がある、
羽島の漁港を過ぎて、
岬の方に歩いて行きました。
すると、
白い鳥居が見えてきました。
羽島崎神社の鳥居です。
普通の鳥居は、
赤い色や石の色で作られていますが、
ここは、珍しい白い鳥居でした。
羽島崎神社は昔からあります。
羽島崎神社は、
昔からこの羽島の地にあって、
人々を見守ってきました。
創建されたのは不詳ですが、
天智天皇にご縁のある鏡を祀ったのが、
始まりとのことです。
社殿は昭和になって、
改築されました。
今は鮮やかな緑の社殿です。
太郎太郎祭りが行われる。
羽島崎神社では、
太郎太郎祭りが奉納されます。
200年程前から続く神事です。
豊作豊漁と願って行われます。
農業の祭り「田打ち」と
漁業の祭り「船持ち」を行います。
旧暦の二月四日に行われる、
太郎太郎祭りは、
県の無形文化財になっています。
ゴンザ神社がある。
羽島崎神社の社殿横には、
菅原神社とゴンザ神社があります。
菅原神社は、
学問の神様・菅原道真公を、
祀っているのは知っています。
でもゴンザ神社って、
いったい何だろうと思いますよね。
ここはゴンザさんを祀っています。
ゴンザはロシヤで活躍しました。
ゴンザは薩摩の漁師の子です。
11歳の時に父親とともに、
大阪に向けて出港します。
途中、嵐に遭い船は漂流します。
そしてロシアのカムチャッカに、
漂着するのです。
その後、聡明なゴンザ少年は、
ロシア語を学びます。
そして世界初の露和辞典を作ります。
ゴンザは羽島の方言をしゃべった。
辞典の日本語については、
ゴンザが使っていた薩摩弁で、
表記されているそうです。
その薩摩弁には、
羽島の方言に似ている言葉が、
引用されているそうです。
そのことから、
ゴンザは羽島出身だと推測され、
ここにゴンザ神社が建てられました。
羽島は歴史のロマンが感じられます。
ゴンザの案内を見ながら、
数奇な運命に思いを馳せました。
ここ羽島では、
薩摩藩英国留学生の船出や
ゴンザのロシア漂着など、
海外との関わりがありました。
漁港の先にある、
羽島崎神社とゴンザ神社で、
そんな歴史のロマンを感じたのです。
羽島崎神社・ゴンザ神社
串木野ICから車で約15分
串木野駅から車で約15分
駐車場 有
問合せ先 0996-21-5113
(いちき串木野市 社会教育会課)
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